ある朝そのニオイに気づいた

【加齢臭はある日突然やってくる】

日本人が清潔好きなのは有名だ。私自身も清潔好きなほうだと思う。 手洗い、洗顔、歯磨き、入浴は毎度きちんとこなし、下着は毎日、部屋の掃除も週に二度、自宅では汚さぬようにトイレは座ってすませるという(当方はもちろん男性)という具合なので、普通かもしれないが、不潔な方ではないと思っている。

当方の年齢は40代の半ばを過ぎ、立派なオヤジと自覚はしているが、不潔とは縁遠いと思い込んでいた。あの日まで。

それは、ある初夏の日。会社の部署で飲み会があり、ちょっと飲みすぎて帰宅した夜。普段はどんなに遅く、飲んで帰っても、一風呂浴びて眠るのであるが、その日はそのまま眠った。翌朝、朝風呂にはいるつもりでいたのだ。

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男性にとって40代はニオイの曲がり角

少し早めに起きたとき、何かが臭う。青臭い樹液のような、ミシン油のようななんとも嫌なニオイが鼻を突く。 気がつくと背中にべったり汗をかいていた。妻も驚いて

「なんか、すごい臭いんだけど」

……

私がシャワーを浴びている間に、妻はベランダで布団を干している。 自分でも一体なにかと思うニオイだった。思えばこれが加齢臭との出会いだ。

それまでも汗が臭うな、と思ったことはあった。何だか嫌な汗をかいているな、と薄々感じることはあったのだ。 しかしその強烈さは決定的に違っている。おそらくは、毎日風呂に入っていたから、かろうじてそのニオイは汚れといっしょに洗浄され、取り払われていたに違いない。

年をとるといろいろな変化が起きる。眉毛をカットしないとやけに伸びていたり、体毛に白髪を発見したり。 体毛の白髪というのは、40代以上の年齢の象徴みたいなものだと読んだ覚えがある。 明るい話題ではないが、損傷の激しい遺体が発見されたとき、「年齢は40歳以上で」などと報道される場合は、この体毛に白髪が混ざっているということを証拠に判断するのだそうだ。解剖すればいろいろわかるだろうが、とりあえず発見時にはそういう判断をするらしい。

人の体にはタイマーがあって、時間がたつと発動するいろんなボタンがあるような感じだ。

加齢臭はある日突然やってくるのだ!

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